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セミナーレポート
「契約書、見積書、図面の見方」

2011年5月15日 講師:高橋 隆博

 今回のセミナーは一級建築士の高橋隆博さんをお迎えして、専門的であり難解且つ奥の深い「契約書」「見積書」「図面」について、どんな事に注意しながらどう扱っていけば良いかなどをお話いただきました。

■契約書とは
双方の合意によって成立する法律行為です。大半は民法(第3編)に規定されていますが、当事者間の取り決めは優先されます。当事者が企業対企業の場合は商法が優先されます。必ずしも、契約書に調印ではじめて有効という訳ではありません。口約束も契約になります。建築工事請負契約は書面の作成が必要です。当事者はその内容に法的に拘束され、互いに定めた義務を行うように要求でき、義務違反があった場合は損害賠償などを請求できます。契約書に書くべき最低限の事項として、期間(いつから~いつまで)当事者(誰と誰の契約)目的対象(どんな住宅)、金額、双方の権利と義務、ペナルティ、もしもの時の為、裁判所の管轄にも注目しましょう。契約書の目的としては、上記の約束したことの証拠。また、どちらかが改ざんする事を防ぐことができます。

■契約のポイント
建築工事請負契約の場合
損害の防止(工事中の事故など)→民法
第三者障害(自賠責のような物)→民法
不可抗力による災害(火災保険、工事保険加入のチェック)
近隣対策(きちんと対応があるか)
瑕疵担保責任(構造体、屋外漏水=10年:住宅品質確保促進法)
アフターメンテナンス(補修、調査)
遅延金、違約金(法的規定はない)
契約の解除について
入念な打ち合わせを重ねたか、不確定要素がないかなどにも注意します。

■見積書について
見積書は概算工事見積と工事見積という種類があります。
見積書の構成 = 施工体制 → 施工者によって算出、集計方法は異なります。
大原則として<価格=材料費+労務費……+経費>集計方法は様々です。
細かい見積が良い見積とは限りません。時と場合によって変わる可能性があるというのが見積書の難しいところです。見積書は10社提出すると10社別々になるというように単純なものではありません。手数料などを払ってでもセカンドオピニオンとしてチェックしてもらうことが大切です。

■図面(設計図書)
見積書なども含めて設計図書という考え方をします。家が建つまで、図面は手紙のような役割をします。将来家を増改築する場合などにはカルテのような役割をします。内部が細かく分かるような図面を保管しておくことが大切です。良く考えられた建物ほど最終的に図面が多くなりますが、こちらも見積書と同様に細かい図面が良い図面とは限りません。

高橋 隆博(たかはしたかひろ)
高橋 隆博(たかはしたかひろ) 一級建築士 株式会社アトリエ秀(しゅう)代表

 日本大学理工学部建築学科在学中から恩師である納賀雄嗣氏主宰の(株)一色建築設計事務所にて建築を学ぶ。大規模木構造建築から一般木造、2x4(輸入住宅)、RC造、鉄骨造を駆使した各種公共建築、建築基準法改正プロジェクト、商業施設、企業コンサルティング等々、個人住宅から都市計画まで巾広い分野の大小のプロジェクトに携わる。
 独立後は、グローバルな感覚と適材適所、生き続ける建築を念頭に設計活動を行っている。デザインや仕組づくりを通して様々な分野の商品企画開発やコンサルティング、教育活動を行っている傍ら、地元(川崎市宮前区)の様々な地域活動を始め、まちづくりを中心とした市民や行政の多岐にわたる委員会等へ参加等通して文化活動や社会活動に勤しむ。



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