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セミナーレポート
北欧スタイル・心地よい暮らしのための収納スタイル

2014年11月15日 講師:大島健二(建築家)+大久保慈(建築家)

 

北欧と日本には、共通点が多くあります。国土における森林面積の割合がとても高いこと、住まいの中で靴を脱いで暮らすこと、お風呂(サウナ)好きであることなどです。
本セミナーでは、北欧フィンランドに10年以上暮らしていた大久保慈さんに北欧の住まいと収納を紹介していただきました。
そして、TV番組「劇的ビフォーアフター」の「匠が選ぶビフォーアフター大賞」家具・収納部門で年間最優秀賞を受賞した大島健二先生に、北欧的なライフスタイルを日本で実現するための収納の工夫をお話しいただきました。

 

北欧フィンランドの住まい
いつもおしゃれなインテリアにして暮らすのが、北欧のライフスタイル。
リビングルームにごちゃごちゃモノを置かないのが、基本です。
みな、いつも自分らしい室内空間を心がけていて、たとえば、ある知人の部屋では。本棚の本が、ジャンル別でなく、背表紙の色別に並べられていたりします。
しかし、住まい方のすべてに余裕があるわけではなく、日本よりもむしろ合理的な面もあります。
たとえば、玄関は、日本では「家の顔」として広いスペースを取りますが、北欧では単なる出入口で、玄関に広いスペースを割くことはしません。
また、キッチンは、すべての設備・什器類が60cm×60cmのモジュールで定型化されているので、後から買い足すことが容易にできます。
また、ふだん使わないものはロフトなどに乱雑に仕舞われているのが普通です。
裏スペースについては、大雑把で、綺麗じゃなくても全く気にしません。

 

日本の住まい 
北欧と日本とでは、一人あたりの土地の広さが決定的に違います。
なにしろ日本の人口密度は、北欧の20倍もあります。
そこで、日本の都市部の狭小な住宅で、北欧のようなシンプルな暮らしを実現するには、収納に工夫をすることが大切です。
その収納の発想法を紹介していきましょう。

 

壁面を使った収納法
最もスペース効率の高い収納方法は、壁面を使うことです。
ウォークインクローゼットは、人が入るスペース分が無駄になってしまいます。
①玄関の収納はクロークのように
玄関の収納には、靴だけでなく、コートやゴルフバッグ、ベビーカーなども収納できるように計画しましょう。
それが壁一面にあれば、最も効率のいい収納になります。
②壁面収納で大容量をスマートに
さまざまなモノを収める収納を確保するには、リビングなどに、奥行45cm程度の壁面収納を広い面積で取ることが有効です。
収納の威圧感がなくすには、扉の仕上げをなるべく平滑なものとすることが肝要です。
また、収納を床から浮かして、床の広がりを感じさせることも有効です。

 

デッドスペースの活用
狭い家でも意外と使われていないスペースが隠されているものです。
そういうスペースをなるべく収納として使うようにしましょう。
③階段の下の活用
階段の下は収納スペースとして活用できます。
食品庫などには、最適な場所と言えるでしょう。
④小上がりの下の引き出し収納
リビングの一角にゴロっとなる畳スペースをつくるのもいいですよね。
そうする場合は、小上がりにして、その下にモノを収納できるようにするといいでしょう。

 

見せる収納
モノは、できることなら、仕舞っておかずに、飾りとして使うとその価値が生かされます。
また、モノを管理するうえでも、見えるようにしておくことは重要です。
⑤サニタリー収納は1枚の引き戸に
トイレや洗面室では、収納の引き戸を、半分の幅のもの1枚だけにして、半分は飾り棚でオープンに、残り半分は生活収納として引き戸で隠すようにすると、スッキリと飾れる空間が生まれます。
⑥奥行が浅くても床の間になる
床の間は、見せる収納でもあります。広い床の間スペースを取れないなら、奥行を30cm程度にしてみたらどうでしょうか。
それでもモノを飾れる場所としてかなり使えます。
⑦食品庫の見える化が大切
賞味期限切れの食品がいつまでも残らないように、食品庫は、なるべく奥行の浅い棚を設けましょう。
食品庫が行き止まりにならない動線スペースにすると、さらに活用しやすくなります。

 

住まいの収納計画においては、部屋にモノがあふれて乱雑にならないように収納スペースを確保すると同時に、インテリアで自分らしさを表現するために、モノを飾れる場所をちゃんと用意しておくことが大切です。

大島健二(おおしまけんじ)
大島健二(おおしまけんじ) 建築家

1965年生まれ。1991年神戸大学大学院修了。
日建設計勤務後、OCM一級建築士事務所を開設。
住宅を中心に設計活動をする傍ら、著作活動をも行う。
「家づくり解剖図鑑」「建築ツウに訊け!」「建築ツウ的普請道楽のススメ」「マンガ・ルコルビジェの生涯」など、著書多数。


大久保慈(おおくぼめぐみ)
大久保慈(おおくぼめぐみ) 建築家/フィンランド建築家組合(SAFA)正規会員

1974年生まれ。
1998年明治大学理工学部建築学科卒業。
1999年よりヘルシンキ工科大学留学。10年間フィンランドの設計事務所に勤務。
著書に「クリエイティブ・フィンランド ―建築・ 都市・プロダクトのデザイン」ほか。


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